日本の山・百名山「巻機山(まきはたやま)」も、日毎に秋が深まって、紅葉が進んできた。
山肌が色付きを増す分だけ、秋も深まり朝晩の気温も、めっきり冷え込んできたね。
早朝は、外気の冷え込みから霧が出てきた。雪国の秋は駆け足で進む。
今宵も、澄み切った空気の中で、お月様が寒々しく夜長を照らしている。
巷では、急転直下で下落した株価、円高。思え返せば、あれ以来?僕等末端族は、いい目を見ずに不況の連続、蕎麦屋じゃあるまいし、そうそう細く長くじゃ、たまったもんじゃない。
蕎麦屋だってね、そうそう細くも居られない、そうそう長くは保てない。フォローできるのも限度があるよ。
材料の仕入れ値が高騰し、お客様の足は遠退き、ダブルパンチだ!なにも、蕎麦屋に限ったことでじゃないね。
そんな中でも、季節はめぐり、秋が来て、また冬が来る。
世の流れも、落葉ありて、新緑に変わって欲しいものよ。
連休が明けた牧之庵、いつもの平常過ぎるほど、平常に戻ったね。
明日は定休日だから仕込みは不要、お昼の営業を終えてから、程良く黒ずんだクルミの一部を水で洗った。
山から拾ってきたクルミは、処理のし易いようにと、水辺近くに仮置きして表皮を腐らせる。
カラス除けに被いを掛けておくんだが、此奴ほど、ずる賢い鳥はそうはいまい。近くの木の天辺から様子を伺っているんだよ。洗ったクルミは、取りあえず車庫に入れて乾燥、仮置きするんだが、人目を伺ってはクチバシに加えて飛び去っていく。また一つ。また一つと・・・・・・・。
くわえたクルミは、車の往来の多い路面に置いておくんだね。そう、車に轢かせて割るんだよ。だから、表の路面では、クルミが散在してるんだ。殆どが、牧之庵から盗んでいったもの、方々に散らかってる。
だけどね、見ていると、その確率は極めて低いんだね。それでも、せっせと、人の目を盗んでは、繰り返す執念。此奴には驚かされる。