何回となく登場いただいた「男の隠れ家」だが、改造中の自宅が完成した旨の報を受け、今日もお邪魔したんだね。
今日は大安、日がいいって事で、神様(仏壇、大神宮様等)の引っ越しの最中だったよ。
職人さんの仕事は終了して、一部の照明器具の取り付けが残っている程度で、あとは彼の仕事なんだね。
残すは、家財道具の移動と、掃除や飾り付けだけなんだそうだ。
随所に彼のセンスが見て取れる。長年掛けて探し集めた古い建具や古物が、まこと調和良く生かされて、好き者ならではの夢のある落ち着いた住まいが完成したんだね。
以前ご紹介した部分と、重複する写真もあるが、先ずはご覧下されよ。
重厚な土蔵の欅戸を開けて玄関に足を踏み入れると、右手に収納スペースがある。
その入り口の両脇には、欄間を縦使いに取り付けた「昇り鯉」が目に入る(写真左)。
履き物を脱いで廊下を進むと、右側がトイレと浴室、壁には土蔵の戸が組み込まれ、右に折れて正面には、陶器を刳り抜いて使われた手洗い器(丸い鏡には、撮影者の姿が?)が興味を誘う。
右側がトイレ、左が浴室になっている(写真中)。
廊下には、山の隠れ家から持ってきた行燈が置かれていた。
外はまだ明るい、これが夕方になれば一際アクセントが強調されて、ほのかな明かりが土蔵の戸に映りだされ、幻想的になるんだろうね。下には、糸巻きが添えられている(写真右)。
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玄関に入って上を見上げると(吹き抜け)、黒く塗られた丸梁や上部の軸組材が圧巻、白と黒のコントラストがアートの様に調和して素晴らしい。
廊下の突き当たりを左に折れて、階段をコの字に上がり切ると二階の廊下、どの方向からでも違った角度で上材が見える様に配慮されている。
間近で見る屋根裏も、また格別の趣、二階の部屋からも見える様にと、壁に透ガラスをがはめこんだ憎らしいほどの気配り。ここには、彼の拘りが集約されている。
天井の梁には、照明器具のコンセントが見えた。まだ届いてはいないそうだが、和紙を貼った丸長の提灯器具がぶら下がるそうだ。
玄関を上がって左側にダイニングキッチン、さすがに此所は奥様の領域、真新しい厨房器具が置かれていた。
広々としたダイニング、和室を改造した和洋折衷の憩いの場。大きなカウンターが設けられて、使い勝手が良さそうだ。
中央に置かれたテーブルに目がいく。黒檀彫刻のアチャラもんを、特注でテーブルに仕立てた物だという(写真左上)。
すぐに目に付いたのが建具、素晴らしい物だ!彼が柏崎の骨董屋で見つけてきた物。5段に組み込まれた障子戸は、取り外しができるように作られた優れもの、夏場は外して涼しさを演出。
欄間も彼の収集品、まだ物置に入りっぱなしだったが、これまた価値ある逸品である。
この障子戸を挟んでお隣が居間?仏壇や神棚が置かれている。縁なしの畳が敷かれ、今日運び込まれた仏壇や、神棚にお宮が置かれている。これも手の込んだ年代物の様だ。
今年の年越しには、初めてのお札が収められ、年末年始を趣のある新居で迎える。
個性溢れる、ロマンいっぱいのお住まいができて、漸く遊び心にも一つの区切りがつくのだろうか?
プライベートのエリアは、残念ながら紹介を控えるが、ご夫婦の感性と、こだわり、趣味で作り上げたロマンの館がそこにあった。
遊び心も、こうでありたい。
羨ましい限りだね。