その昔は、上州(群馬県)と越後(新潟県)を結ぶ交通ルートには、三国峠と清水峠越えの二つのルートがあった。
三国峠は現在の国道17号線(昔の三国街道の一部を通るが、方線は昔の街道とは異なる)方向、清水街道の上州口は土合、越後口は清水部落に通じていた。
このルートは現在の国道291号線であるが、中断している国道で、上州側は土合、越後はこの清水部落で途切れている。
今回の民話は、戊辰戦争に纏わる清水峠(南魚沼市清水)のお話である。
当然のことながら、双方の入り口には関所が設けられていた。
今回、戊辰戦争の秘話と題して、三話を描き上げたが、その中の一話は、その内容に公表するには相応しくないプライベートの問題があって、原稿は頂いてきたが直前になって取りやめとなった。
それだけ、生々しい現実の内容であり、実話であるって事なんだね。
従って、二作だけを紹介し、今回はその中の一作「会津からの落人」である。