☆我が家の稲刈りが始まった
秋のお彼岸は猛暑の中から始まった。今日は、牧之庵の田圃の稲刈りで、コンバインが来て作業を始めた。
一気に六条も刈り取ってしまうから、一枚30アール(3,000㎡)の田圃は、30分足らずで刈り上げてしまう。
コンバインという機械は、足にゴム製のキャタビラを履いていて、多少のぬかるみでも平気で走る。
最前下部にバリカン状の切り歯が付いていて、稲を刈り取る。
刈り取られた稲株は、大きなチェーンで脱穀部(稲穂を扱き取る)に送られ、稲穂だけ扱き取られる。
ワラ(稲穂を扱き取った、茎葉の部分)は、最後部に送られカッターで細かく切って田圃に敷かれる。
稲穂(籾−もみ)はコンバインのお腹の中に一時蓄えられ、いっぱいになったら自在に伸縮する円筒を通して、道路脇に横付けされた車の容器に移す。
昔から比べると、実に便利になったもんだ。
僕が専業農家だった当時は、これほど進化した機械ではなかった。
コンバインの横に籾袋を下げて、その中にいっぱい詰め込んでチャックを閉め、重い袋を人力でトラックの荷台に担ぎ上げたもんだ。
それが今や、全てが機械がやってくれる。その変わりにもの凄く高価な機械だ。
幾日も使用しない機械が、4.5百万円もする。
一般的な目安で、1条刈りで百万円余、4条刈りだと4百万円以上、6条刈りで6百万〜8百万円もするのだ。
機械貧乏とはよく言ったもんで、まったくその通り。それでも農家は、大小を問わず、それなりの機械を一式装備する。
作業所には、乾燥機に籾摺り機が備え付けられ、刈り取った籾の処理をする。
だから、実質的には1〜2町歩程度の中小農家は、原価計算をすると、手元には幾らも残らない。
機械貧乏なのが現実、農機具屋への奉公だ。慢性的に続く減反政策も生産所得率を大きく低下させる。
日替わりメニューの担当大臣、基本であるはずの農政も小出し政策の不定着メニュー、試行錯誤の繰り返しで看板メニューが出来上がらない。
ここに来て、小農切り捨て政策がクローズアップされてきたが、イマイチ展望が見えて来ない。
「生かさず、殺さずの悩政」がこれからも続くんだろう。日替わり大臣の下での悩政だから・・・・。
☆シソの実(リン)の塩漬け
牧之庵では、薬味にネギやワサビに、青シソの実(シソのリン)を塩漬けにしたものを年間を通して添えている。
今シーズンは、昨年付け込んだ物が底を突いて、一時期は品切れとなった。
やむなく、時期は少し早いが(まだ、花が咲いている)、昨日の定休日を利用して、少し切り取って漬け込んだ。
今日から、そのリンを添えて出している。
畑の青シソ。葉っぱはアクが強くなり硬くなって使えない。
花が終わって、実を形成した部分だけ切り取って、水洗いして
まだ少し早い感じだが、当座の薬味にと漬け込んでみた。