昨日は村の老人衆がしめ縄作りをした。
毎年、年の暮れになると村の集会所に集まって、神社と集会所に掲げる「しめ縄」を作ってくれている。
その年々に使用する専門の藁(わら)を栽培しておくのだが、これとて大変な仕事なのだ。
青刈りと言って、稲藁が青いうちに刈り取って乾燥して保存しておく。
ご多分に漏れず、老人会のメンバーは高齢化で年々増えるが、その年に身内や近い親戚に不幸があると、しめ縄作りには参加できないから、実際に参加するメンバーは限られてくる。
数日前のブログで少し触れたが、牧之庵のしめ縄は一年送りのしめ縄を飾っている。
そんなことで、製作中の現場に御神酒を持って顔を出してきた。
今年作っている物が集会所の床の間に掲げられ、去年掲げた古い外しが牧之庵の今年のしめ縄となる。
その繰り返しが十年以上も続いている。
昔と違って近年は、農家でも藁仕事(わら細工)はしないから藁に馴染みが無くなった。
時を経て、我々が主体で作る頃には縄をなえる人がいなくなるだろう。
新前のメンバーもベテラン衆に教わりながらの作業が始まっていた。
今年は一際大きなしめ縄になりそうだ。
これを掲げて神社も集会所も新年を迎える準備が整う。
メンバーの一人が、牧之庵に外したしめ縄を届けてくれた。
定休日に玄関に掲げる予定でいる。みんなが良い年になるようにと、心を込めて作った労作(老作)である。
それも、1年間掲げて御利益をタップリ蓄えての「送りしめ縄」である。