蕎麦には、それぞれの役割が決まっているんだね。
そばが親爺なら、そば汁はかかどん、亭主関白でも、かかあ天下でもいただけないね。
総じて仲慎ましくバランスが重要。
亭主関白だと荒々しく感じ、かかあ天下は親爺(蕎麦)の存在感を弱める。
持ちつ持たれつ、穏やかでドッシリと構える親爺と、やや控え目で優しく、角を立てないかかあ、合わせていい感じの夫婦となるのよ。
ところが、そう上手くいかないのが世の常、その調整が難しく、また面白いのよ。
布海苔(2007.10.29/牧之庵のそば/蕎麦と布海苔 参照)は、そば打ちの脇役、小麦と共に繋ぎとしての役目を担い、程良いツルツル感、喉ごし感を醸し出す。
好みは別として、そば本来の香りを邪魔するほどではいただけないね。
アサツキが収穫時期を迎えた。地上部の葉(ネギ)の部分は、早春以来、薬味として大活躍。
此奴は、食するときの薬味としての脇役だね。
葉の役割は、もう暫くで終わりを告げて、別のネギとバトンタッチする。
地上の役割が終わっても、地下の球根部分がもう一役を担う。
これほどの働き者には頭が上がらないよ。
アサツキについては
(2007.7.8/店主のひとりごと/重宝なアサツキ 参照 http://d.hatena.ne.jp/bokusian/20070708 )
(2008.5.19/牧之庵のそば/アサツキ&ツルナ 参照 http://d.hatena.ne.jp/bokusian/20080519 )
☆布海苔を煮て
今まで使っていた布海苔が無くなって、新しい箱の布海苔を開けた。開けてビックリ!布海苔が新し過ぎるのだ。
そんなわけは無いんだが、どう見ても採って2年物だ。仕入れ業者が偽ったか、間違ったか?困ったが仕方がない。
これしか在庫がないんだからね。これも、温暖化(海水温)の影響で収穫量にバラツキが生じてきたみたいなんよ。
なんとかするっきゃない。
兎に角、時間を掛けて煮溶かしたんだね。
定量を水槽の水に浸して砂を奇麗に洗い落とす 寸胴に入れ熱湯を注ぎ湯煎に掛ける
次第に紅紫色から緑色に変わってくる このくらいで出来上がり
水を張った水槽に寸胴ごと浸して冷やすんだね。冷えたら容器に移して冷蔵庫で保存するんだよ。
今回の布海苔は新しいから、新鮮な香りが心配なんだね。香りが強すぎて蕎麦の香りを消しちゃうからね。
僕は、この地方特有の「へぎそば」は、どちらかと言えば好みに合わないからね。
何れにしても、布海苔の香りを消す方法を考えなくちゃ?
使うときに、更に水で数倍に薄めるとか、煮る前に焦がさないように鉄鍋で炒るとか、まあ〜、なんとか方法はあるでしょうよ。
どなたか、良い方法があるんならご伝授いただけませんか?
アサツキの収穫時期が来た
10日くらい前から、アサツキの葉っぱ(ネギ部分)が硬くなって、薹が立ってきたんよ。
こうなると、ネギ部分は薬味としての使用は限界期で、代わって地下部分の球根が収穫期を迎えるんだね。
そんなことで、2回に分けて収穫したんよ。三分の一は、そのまま残して葉先を切り取るんだ。
夏の終わり頃になると、再び芽が伸びてきて初冬まで使えるんだね。ホント、此奴は役に立つんだ。
収穫した球根のアサツキは、束にして吊して保存するんだが、来年の芽が出る寸前まで薬味として使えるんだね。
一部は種用に保存して、晩夏に畑に植えるんだよ。毎年、その作業の繰り返しなんだね。
何年も植えっぱなしだと、根が混み合って球根が小さくなっちゃうんだよ。
花の球根と同じなんだ。それにしろ、粒の揃ったアサツキが獲れた。味噌をつけて2、3粒は、酒の肴にもグーだよ。
常連さんに好きな人がいらっしゃってね、使い切れないから分けてあげるんよ。
一声掛けてくださいな。いつでも差し上げますよ。
1回目の収穫物は、大八車の小屋の中に吊して 今回収穫したアサツキ