ミョウガ、アサツキ、穂シソ(青シソの実)、この三種類がこの時期にそばの薬味として供される、自家産の薬味だ。
☆アサツキ
昨日からアサツキが薬味に登場した。
此奴は、本当に重宝な薬味だ。働き者で年に2回もの収穫をもたらす。
1回目は春先、雪消えと同時に新芽を伸ばして、この豪雪地域でも4月中旬頃には使えるまでになる。暑くなると、いつの間にか上部(ネギの部分)が枯れてきて、代わって地下の球根部分も食べられる。
薬味にもなるが、味噌を付けてちょっと囓ると、ほろ辛くて日本酒通には、これがまた良い。
さて、ここまでは1回目の出来事。故奴には、同じサイクルがもう一回巡ってくる?
夏場に入って一回の役目を終えると、暫しの準備期間を待って秋に入り、今頃の時期になると二回目の活動を開始して上部を伸ばし、初冬まで働いてくれる。
ネギ部分が二回取れれば、当然下部の球根も二回の収穫を得られる事になるが、残念ながら1回目で引き抜くので、そう旨いわけにはいかないね。それにしたって、ビックリするほどよく働く。
☆穂紫蘇(青シソの実)
この辺では「シソのリン」とも言う。塩漬けや、味噌漬けにするとシソ特有の香りが楽しめる。
牧之庵では開業以来、塩漬けで保存し年間を通して薬味に添えている。
此奴も二つの役割持つ。
葉っぱは「大葉」として利用され、穂が出ると若い内は天ぷらに、実が大きくなると、こうして穂紫蘇として薬味に供される。
その穂紫蘇が収穫適期を迎え、先端の走り穂のみを切り取って塩漬けにした。
お彼岸に合わせて、すべて新しくなった穂ジソを添えて、勿体ないが古い物は廃棄となる。
今年の様に、春先から不幸な出来事があると、保存した材料も想定外に残る。特別に捨てる物が多い年だ。
☆茗荷(ミョウガ)
今年はミョウガが大豊作。薬味には使い切れないほどの量が取れた。
勿体ないので下漬けで仮保存して、味噌漬けにすることにした(先般のブログ上で御紹介)。
早生と、晩生があるようで、今収穫できるのは晩生だが、すでに収穫期は終盤を迎えて花が大きく咲いてきた。
薬味として使用できるのも9月中が限度だろう。