先般、久しぶりで食べた上州伊香保の水沢うどんの腰のある美味しさに感銘を受け、どうしたらあんなに腰の強いうどんが打てるんだろうと、作業の合間にチャレンジしているが、なかなか成果が出ないんだね。
そばでさえ満足に打てないのに、何でうどんなんだよ、って言われそうなんだけど、うどんも一様に店で供している以上、少しでも食感を良くしたいってのが本音だからね。
今までは一方的にそばにだけ傾注して、うどんは序でにって側面が強かった。正直言って、うどんにまで手が回らなかったって事なんだがね。
「そばに比べたら、うどんなんか簡単だよ」、正直のところ本音でそう思っていたんだね。ところが、そんなもんじゃないんだね。
そばはそば、うどんはうどん、基本的に全く違うんだ。双方の粉の性質が全く違い、当然のこととして、もみ方、打ち方が違う。
恥ずかしいことに、肝心な小麦粉についての基本知識が全くないんだね。先ずは、そこから入らないと、こりゃ無理ってもんだって分かったよ。
そう、小麦粉って一口に言ってもね、国産と外国産(とは言っても、殆どがこれだがね)、品種も色々で、パンに向く物、お菓子に合う物等々、含有蛋白質の大小、粉質や粉の粒度等によって様々なんだね。
良く呼ばれている、強力粉とか、中力粉、薄力粉とか、更に粒度や粉質によって細分化されているんだね。うどんは「中力粉」が良いんだって言われるんだが、今じゃ粉屋の研究開発が進んで、うどん専用の合成粉が主流なんだね。
もっとも、うどん用の日本産の粉なんか、我々の手中には入らないがね。突き詰めるところ、末端のちゃちな麺屋は一般的に製粉屋の粉を選んで使う以外には選択肢はないんだね。
その粉を選ぶにも、まったく訳が分からんから困っちゃうんだね。まあ、仕方ないから、依りシコシコ麺を求めて試行錯誤の世界よ。
今回も、その成果を期待したんだが、さほどの進歩が見られずよ。
うう〜ん、難しいなりよ。
そうそう、あのゴマダレは優れもんだね。こいつもチクリすべく試作奮闘なりね?
水沢うどんにゴマだれ(写真右)→