今日は水曜日、牧之庵の定休日です。
在庫の「かえし」が、残り3缶(3斗)しか在りません。
今日は、お休みも返上して「かえし」を造っています。
現在使っているかえしは、2月1日に作った物ですが、秋口に向けての、お客さんの入り具合で無くなってしまうかも知れません。
そうすると、今日作っている物を使うことになります。
在庫の具合によっては、使い始めが3ヶ月後から、長くて10ヶ月くらいになりますが、平均で半年間寝かせて使います。
「かえし」については、8月18日(4月9日付の記事)にブログで紹介した通りです。
今日は、5缶(1缶18㍑)の醤油を使います。
砂糖、ミリンを加えると、約7缶のかえしが出来上がります。1日興業です。
濃い口醤油に砂糖、ミリンを加えて大きな寸胴で中火で煮立てます。
2缶は入る大きな寸胴ですが、重いので1缶ずつ作っています。
暫く焚いていると、表面に茶褐色のアクが浮いて来ます。
沸騰寸前になると、中央部にぽっかりと穴が開いて来ます。この時が目安で火を止めます。
大体、85℃位になっているはずです。重要なことは、沸騰させてはいけないんです。
醤油が変質してしまうからです。
火を止めてアク取りでアクをきれいに取り除いてから缶の中に詰め、冷やして冷暗所(牧之庵は土蔵)に保存します。条件の良いところでの保存では、半年から、長くて1年近くは持ちます。
☆「かえし」とは「煮返し」のことです。醤油を再度煮返すから、そう呼んでいるんです。
これほど重宝なものはありません。
一般家庭でも、ちょっと作っておくと大変便利で美味しい味が楽しめますよ。
☆「かえし」を作っておけば、いろいろな日本料理に利用できます。
例えば、そばつゆの他にウナギのたれ、天つゆ、焼き鳥、照り焼きのたれ、煮物、鍋物、どんぶりもの、煮魚、おでん等々、あらゆる和風料理の味付けのベースになります。
次回に「かえし」の作り方、応用の仕方に触れてみたいと思います。