17日にもぎ取って、潰して寝かせてあった「柿渋」を濾過した。
出来上がった柿渋は、10リットル程の量(下の写真)、ペットボトルに移して保存する。
以前作って、土蔵の中で寝かせて置いたが、作りたての物と比べると、色が黒ずんでくる。僕も素人で、詳しいことは分からないが、1年以上寝かせて使った方が、柿渋本来の味わいが出る様だね。
寝かせておいた潰し柿は、ボテなどで濾過して渋を取るが、僕は、もう一度水を加えて(1回目より少なめの加水量で)2回目の渋を取るんだね。2回目は、濃度が薄くなるが、それはそれで染め物などに充分使えるんだね。2、3回繰り返して染めると、結構面白い味が出るんだ。
渋柿を潰して水を加え12日ほど寝かせた物 濾過状況 濾過した柿渋
柿渋は、化学塗料と違って、何とも言えない渋い味が出る。特に古民具や、古い建具等には、これに変わる塗料はないほどに惚れ込んでいるんだ。
何回も重ね塗りをして、好みの色に仕上げるが、年数が経つほど味わいが出てくるから不思議だね。
最近は、とんと時間が取れなくて中断している蔓細工だが、虫の付かないうちに塗っておくと、防虫効果もあるし、自然の味わいが出て面白い。
染め物は、牧之庵の冬用の暖簾に使っているが、色が褪せた頃に、渋に浸けて乾かし、一回洗濯してから使うんだね。これもまた、柿渋ならではの色合いで落ち着く。
ただ、染め物は多量の柿渋が必要なんだね。布が浸る程の量だから、染め上げた後に相当量が器に残ってしまうんだね。勿体ないので初めから他に塗る物を用意しておき、残さないように使い切るんだよ。
今年は、収穫時期が遅れてしまった。やっぱり、9月に入ったら、直ぐにもぎ取った方が良いらしいね。色付きだすとタンニンが抜けてしまうらしいからね。
参照: http://d.hatena.ne.jp/bokusian/20080917